飲んだくれ親父の脳脊髄液減少症克服日記

30代後半で脳脊髄液減少症になった親父による発症から治療・完治までの記録。保存的治療による改善経過を中心に記載。

【入院21日目】〜入院後はじめての散歩〜

 起床後、昨日の疲れがまだとれていない感覚。

 頭痛というほどでもないが、頭が曇ったような感覚になる。水分を多めにとってしばらくすると症状も治まる。

 午前中は、昨日の一時帰宅の疲れもあってか、うとうとしながらゆっくりしていると体調も戻ったようで昼食後、少し散歩をすることに。

 というのも、これまでは保存療法という事もあり、2週間は安静にして、頭痛も治まったが、本によると漏れが止まったのち体調がよくなるまでには「早い人で3週間、普通は3ヶ月」(吉兼、前掲書)とあり、脳脊髄液を増やすためには、よい眠り、十分な水分補給と適度な運動が必要であり、ウォーキングで「自分のペースでゆっくり20分くらい歩くだけで交感神経が抑えられ、自律神経はよりよい状態になります」(篠永、前掲書)との記載があったため、散歩を始めることにした。

 病院から歩いて10分ほどのところにある、昔住んでいた家のあたりまで歩く。

「途中で頭痛が生じるのではないか」など不安は耐えなかったが、歩いて懐かしい風景を眺めていると気持ちも晴れてくる。9月に入ったとはいえ、まだまだ蝉の声も聞こえる季節。しばらくするとTシャツが汗ばんでくるが、その感覚の久しぶりで気持ちいい。ただ、足は明らかに弱っており、一歩一歩踏みしめるたびに足に弱い痛みが生じる。20分ほどで病院に戻るが、体調が良くなった気がするため、そのまま喫茶店で1時間ほど過ごす。徐々に生活を戻していけそうな感覚になる。

 夕食後、疲れも出たのか、頭がこわばった感覚になる。ベッドで寝ながら、肩をまわすとゴキっという感触。いくら回復してきているといっても、このような所作一つ一つが本当に怖い。そもそもなぜ今回の病気になったのか原因が特定できていないため、また何かの拍子に再発するのではないか、との恐れが頭をついて離れないのだ。

 「起きたら頭痛が始まってしまうかもしれない」という恐怖感から、しばらく安静にしているが、なるならなったときと気持ちを切り替え、起き上がってトイレに行ってみると頭痛の症状が出なくてほっとする。

 この1週間はこのようなことの繰り返し。検査ではっきり改善が分からないこの病気は常に不安がつきまとってくるのだ。